「ネットで実名顔出しでものを言うのはリスクが大きいのではないか」
久しぶりに会った友人との話題の一つだった。
「確かにリスクはあるよね」
と自分は素直に認めた。
思考を整理してみると、自分はそもそもこれをチャンスだと思っていたのだった。
自分を知ってもらうことは大きなチャンスだと思っている。
仕事の営業にしろ友達付き合いにしろ、自分を出すことで合わない人は去っていくだろうし、合う人とはより深い付き合いができるだろう。
思わぬ事故で会社が倒産したり解雇されたりということは起こりうる。
その時に人となりを知ってもらっていることが助けになることも起こりうる。
もちろんリスクでもある。
しかし、リスクの大きさも問題が起こる確率も確定することは決してできない。
「心配事の9割は起こらない」
ということを、もともとが心配しすぎだった自分は身に染みている。
リスクの大きさの見積もりは正確にはできないことをわかったうえで、できる限りのリスクの見積もりと、問題への備えや覚悟を行うことがいいだろう。
リスクの見積もりに限界があるのと同じで、チャンスの見積もりもできない。
こちらも同様に、できる範囲においてチャンスの見積もりと備えと心づもりをしておくのがいいだろう。
リスクとチャンスとを満足いくまで検討したり備えたりしたら、あとはやりたい方を選択するだけだ。
やることもやらないことも単なる選択であり、やることによるリスクもチャンスも、やらないことによるリスクもチャンスも自分が引き受けるしかない。
知りえない未来に向けて、リスクとチャンスの両方を見て淡々と選択していき、結果を引き受けていきたい。